BLOG えんぴつ削り

2021.12.09DAILYWORK

【ブランディング】堺の包丁屋さん

こんばんは、コピーライターの辻内真理子です。

 

今日は、今進めている堺の包丁屋さんのブランディングのお話。

神戸の中央卸売市場にお店を構える昭和7年創業の「堺正元刃物店」さんから、新ロゴに添える「タグライン(コンセプトや理念を端的に表す言葉)」の作成と「WEBサイトの整理」をご依頼いただき、今年の夏頃から着手しています。補助金・助成金などの絡みもあって、WEBサイトの納期は年明け。比較的“ゆっくりじっくり”な案件です。

まだ途中段階ではありますが、とりあえず今の進捗を書き留めておこうと思います。

 

 

●クライアントさん情報

 

堺正元刃物店の主な顧客は、水産加工業者さん・生肉店さん・飲食店さん・料理人さんなどプロの方ですが、最近では阪神タイガースとのコラボ包丁の販売や名入れサービスなども行なっているため、一般の方のお問い合わせも増えているそう。HACCP(ハサップ)に対応した樹脂柄や、銘木を使った魅せる包丁が人気。

4代目店主のTさんは、堺の打刃物を愛するコッテコテの関西人。還暦を過ぎてはいますが、少年のような眼差しで時代を捉えた商品開発に意欲を注ぐ“ええ顔”のおじさんです。

 

 

いち個人商店店主でありながら、ブランディングという言葉を理解し、時代の流れを把握し、WEBサイトの大切さを知っている。ちょっと珍しいタイプのクライアントさんかもしれません。だからこそ、制作物にも率直な意見をしっかり述べて、具体的な修正案まで提示してくださいます。

こちらからの提案に対して、YESかNOかすぐに答えられる。それって、ご自身でちゃんとブランディングができているってことですよね。すごいなぁ、といつも感心しています。

 

 

●タグラインの作成

 

グラフィックデザイナーさんが提案された新ロゴ案に対して、お店のイメージやTさんの想いが反映されているかどうかを精査し、まずは新ロゴ完成までのサポートを行いました。

同時に、タグラインをいくつかご提案。

このお店の最大の特長は、購入された刃物がダメになるまでメンテナンスをしてくれる点。モノによっては、研ぎ続けたら30年以上も使えるそうですよ。

 

↑極限まで研いだ包丁(まだまだ使えるみたい)。

 

何度か打ち合わせを重ねながら方向性を固めていき、先日無事にタグラインが決定!

お店とお客様との信頼関係を、何よりも大切にしている店主の思いを表現しました。

 

“信頼は、一丁のご縁から。”

 

看板やユニフォームの腰巻きエプロンにもタグラインがバッチリ入っていて、「わし、これ気に入っとんねん」と、うれしいお言葉をいただきました。

 

 

 

●WEBサイトの整理

 

新ロゴとタグラインが決まったので、TOPページのワイヤー(構成)を作成しました。

 

 

ブランディングの肝になる「キービジュアル」をTOPに置いて、お店の特長や刃物の探しやすさを意識した見やすいTOPページをめざします。また、ブランドのコンセプトを語るページと店主からのメッセージページを新たに追加。下層ページは今ある情報を整理して見やすい流れを作ります。

 

近々キービジュアル撮影があるので、今大急ぎでリストを作成中。今回はなんと、私が撮影ディレクションを行います(ドキドキ)。広告代理店さんが入るような大型案件ではない場合、コピーライターは何でも屋さんになるのです(笑)。

決めうちではないからこそ、どんなビジュアルになるのかワクワクしながら撮影に臨みたいと思います!

 

↑カメラマンさんとのロケハン日。市場で刺身定食とミルコーをごちそうになりました♪

●ここだけの、ご縁の話

 

今回のご縁をつないでくれたのは、当サイトを構築してくださったコーダーさん。私が堺っ子だから、という理由でお声がけいただいたのではなく、クライアントがたまたま堺の包丁屋さんだったようで(笑)。こういうのをご縁というのではなかろうか。

と言いながら、「堺打刃物」と「堺刃物」の違いも知らなかった私(「打」という文字が入った前者がれっきとした伝統的工芸品だそう)。

 

「ブランディングを強化したい」と聞いて「堺の包丁?興味あります!」と二つ返事で引き受けたのですが、私にお声がかかったのには経緯がありました。

一度、某ブランディング会社に見積もりを依頼したら企画書とウン百万の金額を提示されたようで、「こんなにかかるもんなんか」と店主のTさんは頭を抱えておられて…。企画書をちらっと拝見させていただくと、広告戦略やプロモーションなどかなり大がかりな提案のオンパレードで、『こりゃだいぶズレとんな』と感じました。大企業ならともかく、いち個人商店に提出するものではなかったからです。

実際に店主さんにヒアリングをすると、やるべきことは明確でしたし、予算内で十分対応できると確信したので、改めてお手伝いさせていただきたい意志を伝えたというわけです。

 

 

それでは、また!長々とお読みいただきありがとうございました。

 

 

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コピーライター 辻内 真理子